準備しなきゃと思っていた喪中はがきを印刷しただけで存分に恐怖を感じられた。
『うわ…宛名面にインクのすじが結構ついてる…。こんなの出したら失礼なやつだって思われそう…。』
『今日のうちに投函したほうが本当はいいよね…。だって早く出さなきゃ相手に迷惑がかかるから…。』
色々な恐怖を使って毎瞬見事に縮これまる自分を観るたびに、
『あぁ、ずっとこうやって生きてきたんだなァ。』とジャッジなく静かに思う。
ずっと自分の無価値を信じて、ずっと誰も信じられなくて、ずっと恐怖してきた自分。
そりゃ生きるのも怖くなるわ。よくここまで生きてきたわ。って観るたびに労う。
そんな恐怖から徐々に離脱しようとすることも新しい恐怖だから本当に困る。けど、そこを抜けたら本当の自由があるとわかっているからこそ、静かで騒がしい毎瞬に期待できる。
大丈夫。変えられる。変えていける。
恐怖を気づきに、気づきを自由に。自分で変えられる。