赤ちゃんに「すぐ大きくなれ!」って言っても、
植えたばかりの種に「すぐ実れ!」って言っても、
どうしたって時間はかかるものなのだ。
そんなことはわかっているはずなのに、自分のこととなるとついつい忘れる。
『これだけ頑張っているのになんで出来ないんだ!』
『いつまで続ければ変わるんだ!』
『どうしていつもこうなんだ!』
そんな風に、これだけ、いつまで、どうして、を駆使して自分を急かし始める。
どこかではわかっているのに、
でも今の自分じゃダメなような無意識に襲われて自分に見返りを求めていく。
「早く早く!」
「もっともっと!」
ってね。
でもね、やっぱりそれは無理なんだよ。
骨折したあとのリハビリみたいに、最初は痛いし動かないしうまくいかない。
何度も何度も立ち上がってみたり歩いてみたりして少しずつ進んでいくんだよ。
むしろ少しずつしか進めない。
でも、この少しずつの体験こそが後々に大きな変化を創っていたのだと、
どこかでみんなは知っている。
思い通りにならない時の一歩は、とてつもなく痛くて重くてしんどいかもしれない。
けれど、
その一歩を出そうとした勇気と出した後の世界はその一歩がなきゃ観られなかった。
一歩を創る。
この一歩を踏み出した先にどんな変化とどんな自分とどんな世界があるのかは、
この一歩を出してみなきゃわからない。誰もわからない。誰も知らない。
あともう一歩を生きてみよう。
人間、それぐらいで丁度いい時だってあるよね。
焦って自分に絶望をして全てがぴたりと止まってしまうより、
次の一歩を出そうとする自分を信頼してまた一歩。
それだけでも自分を十分に愛せていると本氣で思う。
ご飯は食べた?
食後のコーヒーまで準備ができたのかい?
その一歩に拍手と感謝。
その一歩があったからこそ、今こうやってまた次の一歩が出せる。
ゆっくり、ゆっくり、一歩から。