~ゆるふ らいふ~

緩んでホッとして我に還っていくわたしの記録

"本当" の体験

わたしは動画を観るのが好きだ。

 

ついつい何かをしながら観たり、

ついつい観続けてしまって数時間が経ってしまうこともしばしばある。

 

知らない情報に触れることは何とも刺激的で楽しい。

 

行ったことのない海外の映像を観て行ったような気分になれたり、

美味しそうな物を食べている映像を観て一緒に食べている気分になれたり、

何か新しいことを知れたような気分になれるのは面白い。

 

日々、目まぐるしく情報が溢れ、

ネットを開けば気になる話題は否が応でも目に飛び込んでくる。

 

特に、

社会との繋がりが薄くなっている状態だと尚更にネットから情報を得ようとする。

ひきこもりの際に外部と繋がれるのは唯一ネットだった経験がある。

 

そんな便利なネット。

今は情報を得る前に、1つだけ気をつけていることがある。

 

『これはわたしの体験ではない。』

 

と、意識的に1歩引いて観ることだ。

 

なぜそんなことに気をつけているかといえば、

 

・知ったような気

・わかったような気

 

になれるのがネットの特徴だから。

 

それは素晴らしい特徴である反面、

自分の体験や考え方ではないことを忘れさせる。

動画は特にその傾向が強いと思う。

 

例えば、

知らない海外の風景が流れる中、とある人が喋りながら動画に映っている。

そこで言っていることは、その動画に映っている人の体験談だ。

 

視聴者は、

『そうなのか。○○という国はこんな感じなのか。』

 

と、あくまで憶測でしかないものの、

映像にしっかりと映っていたし、

そこにいる人がそう言っているのだろうから本当なのだろうと、

受け取った情報だけでイメージを膨らませて先へ進んでいく。

 

情報でイメージを膨らませること自体は何ら問題はないし、

むしろそのイメージできるスキルは素晴らしいことだ。

 

ただ、

その得た情報を "本当" だと思い込んでしまうことで、その先を知ろうとしなくなる。

そこが1番のもったいない部分だと思う。

 

"本当" と言えるものは、自分の体験で得たことだけだ。

 

動画で情報を伝えている人が、

「本当です!」

と言っていても、それは伝えている人だけが体験できた "本当" なのだ。

 

伝えている人だけが知っている真実であって、

わたしの体験でもなければ、わたしの真実でもないのだ。

 

その場の雰囲気や温度、香り、周りの視線、踏みしめた土の感覚、食感など、

 "本当" は伝えた人以外、誰も知るよしはない。

 

よくよく考えれば当たり前のことなのだが、

意識的に思わなければついつい "本当" の情報として処理してしまう。

 

スライムを触った感想も、

魅力的な食べ物を頬張った感想も、

知らない土地を散歩した感想も、

 

『わたしが実際に体験して出た感想ではない』

 

のだ。

 

知らない人の知らない体験の感想を "観る体験" より、

この瞬間、自分が五感を使って体験していることのほうが、

PCという箱の中で流れている体験談より、よほどリアリティー溢れるものだ。

 

そんなことを自分へ言い聞かせないと、ついついネットサーフィンが捗ってしまう。

 

今、どんな香りがしている?

今、身体で1番あたたかく感じる所はどこ?

今、どんな音が聞こえている?

 

たったこれだけの感覚でさえ、誰1人同じ体験をしていない。

誰1人、同じ人がいないから、誰1人同じ体験はできない。

 

自分の映画を観るように、自分だけの本当の体験をネットより楽しめるといいよね。

動画で気になったことを実際に試して自分だけの体験談を創ったりね。

 

と、自分へ意識的に言うわたしの話、でした。

 

 

ーこぼれ話ー

 

昨年末に100均でスライムを買った。

ぷにょぷにょ具合がなんとも気持ちよかったのでまた買おうと企んでいる。

(小学生の頃、駅前で男友達と一緒に作った洗濯糊性のスライムより上品な質感。)

 

前に買ったやつは、

ふわふわした粘土と混ぜたのでなんとも不思議な手触りになった。

 

家にそんな物体があることも珍しい。

せっかくなので両親にも触って遊んでもらったのち、

最終的には姪っ子たちのおもちゃとなって旅立った。

 

その時のスライムの感触や匂いは今でもすぐ思い出せる。

実際に体験したことってやっぱりすごいね~。

大人になって遊び直すと違う発見が多い。そこらへんは本と一緒かも。

 

買い物カゴにスライムと粘土が入ってる時、

少し照れた感覚になったのも大人ならではかな。

別に誰も気にしてないだろうけど…。笑