なんでうちの子(愛猫♂今月末14歳)は、いつもこんなにタイミングが悪いんだ…。
と、思いたくなる出来事が昨日の夜に始まって、ほとんど眠れなかった。
昨夜21時頃、口をくちゃくちゃし始めた愛猫。
まーた何か変なの食べちゃった?長い髭?わたしの短い髪の毛?爪?埃?なになに?
いつもだったら1~2時間もすればケロッと治ってご飯を食べ出すくせに、今回はいつまで経っても口のくちゃくちゃがおさまらないし口の中の異物?を手で出したいようなしぐさも見せる。
ご飯のところへ行ってもカリカリのご飯を噛んではみるものの、痛みや違和感を感じるのか、噛んだ瞬間に吐き出すようにして口からカリカリがぽーんと落下する。数時間おきに食べようとはするけど同じように落下させて諦めて、水には近寄ろうともしない。
寝てる間は口の動きはおさまるけど、起きればまた口をくちゃくちゃ。
3時間経っても4時間経っても、結局は12時間経っても飲まず食わずのまま…。
猫は長い時間(成猫1~2日、子猫なら数時間~1日かからず)であってもご飯を食べないと肝臓に負担がかかって脂肪肝(肝リピドーシス)になって、そのあとの治療がかなり大変になってしまう。
こりゃーヤベぇ…。
半日経っても飲まず食わずの段階で外は台風真っただ中。大嵐。
動物病院も閉まってるに決まってる…。予報では明日までとか言ってる…。
絶望orz
前に血尿が出たときも年末で、すぐに病院へ行けない状態のときに絶望してたんだけど、今回もまた同じような状態。(ちなみに血尿のときは2日ぐらいで終わってあとは綺麗な黄色へ戻った)
口のなかを確認できるほど猫の扱いに長けてるわけじゃないし(試みたけど失敗)
せめて水でも!と思って、シリンジの代りに先の細くなってる醤油さし(お弁当とかに入ってるやつ)で給水を試みたけど、ほんの数滴しか与えられなくて絶望感だけがUP。
無力感とこの後の想像し得るネガティブ展開の数々に潰されそうになりながらも、ダメ元で愛猫へ訥々とお願いしてみる。
「あんたねぇ…。こんなしょーもないことで死んだらダメだよ。口のなかも身体もしんどいかもだけど、食べたり飲んだりしないと病院行ったり、下手したらこれがきっかけでお別れなったりしまうかもしれないよ。それは寂し過ぎる。頼むよ…」
こんなことを今頑張ってる愛猫に言ってもね…とは思いつつ、自分の気持ちのバランスをとるためにも態度だけは落ち着いた感じで、床で気持ち良く寝そべってる愛猫を撫でながら精一杯の文句()を唱えた。
そうしたら、自分があまりにもそう思いたいからなのか、頭に「大丈夫。大丈夫。」って言葉が流れてきた。わたしが愛猫に何か言うたび「大丈夫。大丈夫。」が流れる。
一人二役みたいにして何とか自分で自分を落ち着かせてるんだろうな…と思ったんだけど、なぜか理由はなく「わからんけど…大丈夫って思えるなら大丈夫なのかも」って不思議と感じたし、それを信じたいって思った。
そう思いはしたものの、醤油さしでの給水に失敗したばかりだったから、次の手段を考えて、カリカリのご飯をお湯でふやかしてみることにした。
新しい食器に10粒もない新しいカリカリを入れ、1階へおりてお湯を…と思った瞬間、愛猫がスススって近寄ってきて、ふやかそうと思ったカリカリを食べだした。
また吐き出しちゃうんだろうなと思ったのに、愛猫は数粒のカリカリを食べ切った。
え?え?嘘?食べた??
ついさっきまで噛めないぐらいのしぐさを見せてたのに、少し動きはどぎまぎしつつもカリカリが器からなくなった。
おおおおおおおおおお!! 食べられたー!!!!
んじゃこっちも食べる?って感じで、調子に乗って最初から置いておいたカリカリを移してみたけど、それはスルー。水もスルー。
でも!食べた!
これに勝る希望はない。
次の食べるタイミングではほんの少し、いつもはあげない鰹節もふりかけてみよう。
台風のダイナミックな風と雨が家を揺らすなか、一瞬の停電も起きつつ、次のタイミングが訪れて鰹節付きのカリカリご飯を差し出したら、いつも通りに食べて念願の水も飲んでくれた!!
12時間、半日ぶりの飲水。こんなに嬉しいことはない。
6分ぐらい水を少しずつ頑張って飲み続ける背中を見ながら涙が自然と出てしまった。
その後はごはんの度に5分、4分と段々時間も短くなり少しずつ日常を取り戻す愛猫とわたし。
そのとき、ふと気づいた。
今なら過去のわたしに「大丈夫」って言ってあげられる。
あの絶望のときになぜか頭に流れてきた「大丈夫。大丈夫。」が本当に大丈夫だと確信してる未来の自分の声だとしたら、今の自分も過去の自分へ言っとこう。届くかなんてわからないけど、なんかそうしてたほうがいいと思って「大丈夫。大丈夫。」と実際に言葉で伝えておいた。
大丈夫。あなたが思うほどその先のことは悪くならないよ。
今回はあまりに目の前のことに必死すぎて、前回話したりんごの樹のイメージなんて想像すらできてなかったけど、別の可能性の声を聞くことができたのは不思議だったし、もしかして自分の声だった?と思うと変に納得もしてしまった。
猫の脂肪肝(肝リピドーシス)のことも詳しくは知らなかったので今回のことで勉強できた。今後はそのつもりでより気をつけていきたい。
台風も思ったよりスピードをあげて通り過ぎてくれて嵐は静かな夕暮れに変わった。
人間的には起きてほしくない出来事も、全てが自分の気づきと発見に変わっていく。
てんやわんやしてヒヤヒヤして絶望して涙して閃いて安堵して。
今日もめっちゃ生きてる。
まだまだ一緒に遊ぼう。頑張ってくれて有難うね愛猫。