5年ぶりに証明写真を撮った。
5年前、
わたしは絶望のどん底で全てが嫌だった。
そんな時に免許証の更新は容赦なく来て、
申請期限のギリギリのギリギリまで更新するかどうか悩みまくった。
こんなタイミングで人と会い、写真を撮るぐらいなら、
『もう…免許証なんて要らない』
とさえ思うほど何もかもが恐怖で、全てがどうでもいいと思うほどだった。
人が行き交う外へ出て、
美容室へも行けず伸びきったボサボサの髪に窶れた顔、
『こんな人間が外へ出てごめんなさい』
というオーラを纏って萎縮しながら写真を撮り、父と一緒に講習を受けた。
全てのことが終わるまで誰とも目を合わさず、
誰からも気づかれることがないことを強く本氣で祈っていた。
『早く、早く、もう本当に早く終わって!!!』
その祈りがこもった写真は、5年前のわたしを物語る。
そして今日、
5年前と同じ場所に1人で写真を撮りに行って、
『もう大丈夫。』
という自信と感謝を込めて写った。
【5年で人はこんなにも変わるのか…!】
という写真が撮りたかったのだけど、
結果は大成功だった。
わざと前回と同じ衣装を着て撮ったのに、何もかもが違うのだ。
目の奥のエネルギーだけで話すと、
5年前は
『シャッターがおりている感じ。何も感じない、感じさせない。』
そんな目。
今回は、
『細いけれど、しっかりと1本の光が通っている。自分と繋がっている。』
そんな目。
5年前のほうが若いはずなのに、今回のほうがびっくりするほど若く見える。
自分を生きている人は若く見えると思ってはいたが、
自分の写真がそれを証明することになるとは5年前には微塵も思わなかった。
5年前の自分に言いたい。
あの時、本当に苦しいなかで勇気を出してくれてありがとう。
あなたのおかげでここまで辿り着いたよ。
わたしが、あなたを安心させる用意がすでにできていたことを、
本当は心の奥で知っていたんだろうね。
全ての繋がりに感謝している。
わたしを信じてくれてありがとう。
5年前の自分からのギフトは本当に本当に素晴らしかったし、
5年後の今日の自分は本当に本当に全てに感謝できて誇らしかった。
大丈夫。
全ては繋がる。
そんなことを本氣で言えるのも、全てがあったおかげ。
新しい免許証、
楽しみだ。