~ゆるふ らいふ~

緩んでホッとして我に還っていくわたしの記録

自分と同じ人間

小~中学校のクラスをイメージしてください。

(担任の先生は、学生の自主性を尊重して職員室で待機していることにします。)

 

新学期がはじまり、学級内での役割分担を決めようとしています。

 

学級委員長に立候補する人が誰もいないなか、

「クラスメイトのために全力で頑張ります!」

と、手を挙げた同じクラスの子が学級委員長となりました。

 

学級委員長になった子が教室の前に立ち、自分の思いを話しはじめました。

 

「今日からわたしが学級委員長です。

 みなさんはこれから、わたしの言うことにちゃんと従ってください。」

 

「とりあえず、毎日1人500円ずつ集金をすることに決めました。

 お金をどのように使うかはわたしが決めます。

 

 給食が余ったときは、わたしが分配もしくは独占をします。

 学校にいる間の動き方はわたしが決めます。勝手な行動はとらないでください。

 

 保健室に行きたいときは+200円を払ってください。払えない人は利用できません。

 わたしが喧嘩に巻き込まれそうなときは、みなさんが盾になってください。」

 

 

さて、この学級委員長にあなたは従いますか?従いませんか?

 

きっと多くの人は従わずにこう言うでしょう。

 

「なにを勝手なことを言っているの?」

「学級委員長の役目を勘違いしていない?」

「あなたにそんな権限なんてないから。」

 

なぜそう言えるかと言ったら、自分と同じ人間だとわかっているからですね。

 

たまたま同じクラスで、たまたま学級委員長というポジションになっただけの人に、

自分たちのことを勝手に決められるはおかしいことだと知っているので指摘をします。

 

では、この学級委員長が【国(政府)】で、

自分を含めたクラスメイトは【国民】だという構図ではどうでしょうか。

 

自分と同じ人間が、同じクラス(日本)に居るだけですが、

【国(政府)】というポジションになった人には従うべきだと思い込んでいませんか?

 

「今日からわたしが学級委員長(首相)です。

 みなさんはこれから、わたしの言うことにちゃんと従ってください。」

 

「とりあえず、毎日1人500円ずつ集金(税金徴収)をすることに決めました。

 お金(税金)をどのように使うかはわたしが決めます。

 

 給食(生活に必要な物品)が余ったときは、わたしが分配もしくは独占をします。

 学校にいる間の動き方(労働力になるための生き方)はわたしが決めます。勝手な行動はとらないでください。

 

 保健室(病院)に行きたいときは+200円(健康保険料)を払ってください。払わない人は利用できません。

 わたしが喧嘩(戦争)に巻き込まれそうなときは、みなさんが盾になってください。」

 

「なにを勝手なことを言っているの?」

「学級委員長【国(政府)】の役目を勘違いしていない?」

「あなたにそんな権限なんてないから。」

 

おかしいと感じたことを「おかしい」と言える人が、同じクラスにどれだけいるでしょうか。

 

もちろん、「当たり前だろう!」「社会とはそういうものなのだから!」「選ばれた人なのだから!」と、学級委員長の言うことに従いたい人もいるでしょう。それをダメだと言っているわけではありません。

 

ただ、自分と同じ人間だ。という前提だけは忘れないでほしいのです。

 

「当然だ!そんなのわかっている!」と思っている人でも、

目の前に首相が現れたら、いつものように堂々としていられますか?

遜りませんか?特別扱いをしませんか?いつもより良い食事を出そうとしませんか?

 

応用編を出すなら、天皇が現れたらどうですか?

自分と同じ人間だ。と、静かな状態で冷静に立っていられますか?

 

思考停止のまま、自分を無力な立場に追いやらないでください。

 

上も下もありません。ただの学級委員長です。

ただのポジションです。ただの同じクラスメイトです。

 

自分と同じ人間に、自分の権利を簡単に明け渡さないでください。

自分のことを決めていいのは、いつだって自分だけなのですから。